風立ちぬ
やはり観に行ってきました。風立ちぬ。
みなさまご存知のように堀越二郎と堀辰雄さんの人生を混ぜ込んで作った映画だそうで。
映画館で宮崎駿監督の作品を見るのは久しぶりで、それも、残念ながら「ハウル」振り。
ハウルはハウルでなんだか面白くなかったなぁ、単なるフリーターの話じゃねぇかと思ったんです。
それはさておきですが、堀辰雄さんという作家さんが書いた「風立ちぬ」という同名作品。
(実話だそうで、堀辰雄さんの婚約者は結核でなくなったそうです)
零戦飛行機技師の堀越二郎さんの人生を混ぜ合わせた「妄想」映画。
もう結構、鑑賞から日が経ってしまっているので、どうにも記憶が薄れていって、
「分かりやすい感想」というものが全然出てこないんですけれども、
それにしても、鑑賞直後も、「よく分からない」けど「よかった」と思ったのが記憶に残っています。
にしてもね、この映画の語らなさっぷりはなかなか楽しかった。
ストーリーがないもんだから、また人物同士の関係性もあんまりきっちりと描いていないもんだから、
突然別荘地にいってるシーンがあったりして、説明なんてしてられないまま駆け足で駆け抜けていっている。
そりゃそうです。
人の人生なんて、これこれこういったわけで、なんて、いっときいっとき、説明なんてしてられない。
自分が生きているだけじゃなくって、周りからの影響もあったりするわけだから。
「僕にはこんな夢がある」なんて言ったところで、それこそ震災なんかの災害でダメになることもある。
(それにしても、あの描写は怖かったなぁ)
仕方ないのです。生きるっていうことは大変なんです。
ここのところ説明を省くと起こられてしまいそうだけれども、
うまれて生きているという事はいつでも死の危険があるということですかね。
他の人には分からない
飛行機の効果音とかも、口三味線で言っているところが、「ごっこ遊び」の行き着くところなんだろうなぁと思ったり、
好きな事、楽しい事をやっている人が、コレはどうだ!コレはどうだ?
なんてやっている作品に出会う事が最近増えてきているンだけれども、
そういうものを突きつけられると、こっちとしてはたまらない。10年。
という時間の制限を突きつけられるとね、やっぱりね、
「ドレフトが終わるまでは」ね。
映像の美しさもやっぱり良くって。映像?というかまぁ、画像なんですけれども、
クロード・モネのタッチを再現しようとしていたというこぼれ話を聞きました。
パラソルの下で絵を書いているところとかもそういうモチーフがあったという事らしい。
たった2時間の映画でさえここまで拘りを詰め込む事ができたり、
まだまだ知らない事がたくさん詰まっていると思うと、本当に知らない事が多いって事は残念だなぁと思うし、
面白くない映画って、なんでそんな事になるのかと思うんですよね。
なぜ、詰まっていないのか、と。僕はあんまり詳しくはないけれども、
魂がこもっているかいないかは分かると思っています、で、無知からくる取りこぼし。
にしてもダメな映画っていうのも多分あって、
テレビ会社が何だか俳優を使うために作っている映画に多い(自分も役者なのにな)のが残念でもあり、
ギュッと引き締めなきゃけないなと思ったり。
こういう映画を観ていると、その、アレですね。自分の知識不足とかが嫌ンなっちゃう。
別にうんちくを語りたいわけじゃないんだけれども、
でも、知識として知っていることで楽しめることが増えるという、それはいわゆる「快感」というものだから。
んでね、ちょこっとしたウンチクをもう一個書くと、途中で出てきたカストルプという謎のおじさん
(元スタジオジブリ海外事業部取締役部長スティーブン・アルパートって人が声優さんだそうです)ってのは、
多分ロシアのスパイって設定だそうです。ということで、
「スパイ・ゾルゲ」と未だかつて観たことのない「紅の豚」を課題映画にしてみようかなぁと思います。
分かっていた事ではあるけれども、まとまりのない文章になってしまった。
紅の豚 スパイゾルゲ
- 2013.10.24 Thursday
- 映画
- 07:25
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- by 白井宏幸