この季節のカルシウム
蕎麦屋の妖精を演じた役者の母様からのお使いもの。いかなごの佃煮。
ご飯に乗せればよい。
つやつやして、食がすすむ。
ポン酒もすすむし
ビールもうまい
お酒のアテは
堕落への一歩。
あまりのおいしさに昔は政治的な闘争もおこったという。
春先には実家のある明石では自治体総動員でイカナゴを釘煮する。
家屋それぞれに、今季から就学する5歳児から高等教育を終え、大學に進学が決まっている者も含め学徒動員し収穫したイカナゴが配給され、門扉には赤紙が貼付けられる。
地方への進学が決まった学生も、この時期までは土地を離れることは赦されない。
年間3名のみ、それも帝都國立大學に受かった者のみが恩赦を受けることができる。
海沿いにある魚の棚では粋のいいイカナゴを手にしようと荘園領主と豪族とが凌ぎを削る争いを行う。
日本の標準時を測る子午線、135°線は東西を割り、焦土と化す。
たくさんの血が流れ、たくさんの人が生まれ育った家を失い、結ばれた人々が引き裂かれ、数多くの犠牲の上に作られたイカナゴ佃煮。
だからこそ
うまい
そんな
バカな。
- 2008.03.31 Monday
- 日常
- 01:45
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- by 白井宏幸